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ベフニックギターの製作あれこれ
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石成さんモデル4
こんにちはー

快晴の佐賀地方でございます。

今夜は中秋の名月、中秋節です!

良い月が拝めそう♪

日中暑いですががんばりましょう!


さてさて、引き続き石成さんモデルやっていきます。

ブレイシングを接着したトップとバックをサイドと合体させてボディにします。

工場なんかでは、トップとバックは同時に付けてしまうとこもありますが、ウチは個別に。

先ずはサイドの接着面を作ります。



サイドに接着面しているライニングと一緒に鉋で面だし。

トップはストレートというか、平面になるように。

バックはラウンドがあるのでそれに合わせて傾斜を付けて削ります。

はい。ここで大切なコト。↓

トップをけずるにあたり指板の下になるブロックの角度だしが非常に重要です!

かなりマニアックなお客様が

『ネックの挿し角を◯度にしてください!』

的な注文をされる事があります。←稀ではありますがw

何をもって角度を決めているか。

ビィンテージが◯度だから◯度にしているという事ではありません。

この挿し角は弦高を元に決めるんです。

弦高を低くしたいならばネックを寝かせ(ネック角↑)、弦高を高くするならネックを起こし(ネック角↓)

ビィンテージギターのリペアで1番多いのが弦高調整です。

高くて弾きづらい、高すぎて弾けない、押弦すると音程が合わない等々。

そもそも、大きな音を出すためにはそれなりの弦高が必要な訳で、高め(通常)の弦高に設定してこのネックの挿し角も決めてあるので、これを無視して弦高だけ下げるのは実はちょっと無理があります。

部分的にこのネック角だけを取り出して○○年代のは○度とかコピーしてもこれまた辻褄が合わなくなる原因。

そして、この挿し角によってトップの1番のブレイシングのアールも変えてやらなければなりませぬ!

つまり、弦高を設定するのはブレイシングをつくる木工の時点からやらなければいけないんですねー。

特にウチは長期間ネックの状態を保つ為にクラシックギターで使われる『指板受け』を付けてますから出来るだけ正確に合わせたい。

このジョイントとホールまでの間が不安定だと、ジョイントを頂点に指板面が『への字』ハイ落ちや『くの字』ハイ跳ねになります。

『への字』や『くの字』はパッと見、順反り、逆反りにも見えがちで、誤ったロッド調整にも繫がりますから!

『への字』『くの字』はロッドの効かない場所です。

ロッドをゴリゴリに回してロッド破断、木部陥没、指板が耐えきれず剥がれてくる、ネックの裏面からロッドがコンニチハ(笑)等々。

恐ろしいw

そうならない為の指板受けです。

そして。それを付ける為にかなり前段階からの段取りが必要な訳です。


↓指板受け面の角度だししてます。



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